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夏合宿課題曲 「川竹」 

小野金次郎作 新内鶴三郎曲


川竹の浮名も長き居続けや
寝巻きのままの忍び駒
ままよ我から恋の淵
明日の命もなんのその
肌に扱帯の蔦かずら
涙に溶かす春の淡雪


「川竹」も芝居小唄です。
「明烏花濡衣」(あけがらすはなのぬれぎぬ)

吉原山名屋の抱え女郎浦里は時次郎と契りを交わし、禿(かむろ)みどりという女の子までもうけます。
これを快く思わない山名屋亭主四郎兵衛は二人の仲を裂こうとします。
ある夜、時次郎が忍び込んだことが知られ、浦里は禿のみどりと共に長襦袢一枚で降りしきる春の淡雪の中、裏庭の松の木に扱帯(しごき)で縛られてしまいます。
責め折檻で浦里は息も絶え絶えになりますが、忍び返しを松の木伝いに忍び込んだ時次郎が浦里の縛めをとき、みどりを背にこの場を落ち、心中へと至ります。

「涙に溶かす春の淡雪」は浦里が春の淡雪の中を長襦袢一枚で、時次郎に焦がれて狂気のごとく心の乱れる様を想い浮かべて唄ってほしい。
と書かれています。

「青柳」といい「川竹」といい、切ないお話ですね。

およそ現代では考えられないお話ですが、現代でも私達の心はその世界を生きることが出来ます。

「青柳」では花井小梅になり、銀之助になり、「川竹」では浦里になり、時次郎になり、どうにもならない浮世のしがらみに翻弄された主人公達の切ない想いを生きてみましょう。

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