毎月のお稽古スケジュールやお知らせもあります。
邦楽の何かも分からない私に26年にわたり小唄の基礎を教えてくださったのは、とよ千聡師匠でした。
いろいろあって千聡師匠の元を去り、小唄の道を諦めた私に再び光を当ててくださったのは今師事している栄芝先生でした。
この度の私の見台開きをお知りになった千聡師匠から、お祝いのお手紙を頂戴したことが私の夢の発端でした。
早速、そのお手紙を栄芝先生にお見せして
「千聡師匠に見台開きの会に出ていただくことは無理な事でしょうか」
とご相談したところ
「話してみましょう。」
と快くお引き受けくださったのです。
そして先週末に再びお手紙を頂戴し、
「栄芝師にそのお話をお聴きし、胸の詰まる思いでした。」
とありがたいお返事でした。
あらためて今日千聡師匠のお宅にお邪魔してご無沙汰のお詫びとこの度のお礼を申し上げたのですが、10年の間にはわだかまりも消え、楽しい思い出だけが蘇り、不思議なほど話は尽きず、お夕飯までご一緒にさせて頂き温かい心で帰途につきました。
今朝、(今日は千聡師匠のお宅に伺うんだわ)と思いながら仕度をしていると、ふと「雪はしんしん夜も更けーーわたるー」が胸に浮かびました。
その時は(あぁ、いい唄だわ)と思っただけでしたが、お宅にお邪魔して、千聡師匠に
「会では何を唄っていただけますでしょうか?」
とお訪ねしたところ、
「お蝶夫人がいいかしら。
でも本当は短いけれども、雪しんが好きなのよ。」とおっしゃったのです。
確かにとても短い曲なのです。

雪はしんしん 夜も更けわたる
どうせ来まいと
おぉ真ん中へ
一人ころりと肘枕
何時じゃ あぁあぁ 寝入られぬ

帰り、すぐに栄芝先生にご報告したところ、とても喜んでくださって、雪しんの唄についても
「短いけどいいんじゃないの」
とおっしゃってくださいました。
会の当日は千聡師匠は
「舞台に貴女と並んだら泣いちゃうかもしれない」
とおっしゃいましたが、私も最後まで無事に弾きとおせるか心配なのです。
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オィオィ (泣)
胸の詰まる思いです。良かったですね師匠。こちらも読んでて貰い泣きです。10年一昔と言いますが師匠にとってはこの10年が長かったと思います。また小唄を続けられてこられたからこそ、この喜びが訪れたんですね。師匠の元師匠さんもこの上ない喜びだと思いますよ。師匠、萬歳!おいらも師匠の弟子であった事の喜びでうるうるです。
棟梁 2008年06月17日 火曜日 23時22分 コメント編集
はい、幸せです
心の広いお二人の師匠に恵まれて本当に幸せだと思います。

心を平らに持っていると、雪解けの日が巡ってくるものなのですね。
ありがたいことです。
芝鳳 2008年06月18日 水曜日 00時16分 コメント編集
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