毎月のお稽古スケジュールやお知らせもあります。
所用でタチバナに行くために神谷町駅から日比谷線に乗りました。

私が座った向かいの席にはおばさま達が二人と若い女性が二人、それぞれ賑やかにお喋りをしていました。

なるべく見ないように視線を下に向けていましたらポリポリポリ・・・という音が。

何かなと目を上げた時にはその音は止み何だかわかりません。

しばらくすると再びポリポリポリ・・・。

今度はすかさずその方向に目を。

なんとドア際に立っていた男性が指を鳴らしていたのでした。

乗り込んだ時には気がつかなかったのですが、かなり大柄で髪はオールバックで肩までかかってます。

そこまで確認したところでその男性はわざわざ若い女性の目の前に手を広げポキポキポキ・・・。

どうやら先ほどまでのはポリポリポリではなく指を鳴らすポキポキポキだったのです。

黒い長コートを着て先が尖りピカピカに磨かれた靴を履いています。

しかも足元にはジェラルミンのケース。

何故かその銀色に光るジェラルミンのケースを時々足でけり恐ろしい音を立てるのです。

顔はわざとらしく眉間に皺を寄せて車内を見まわしています。

あ~ら知らなかったよ、こんな恐ろしげな人がいたなんて。

でもいざの時は手に傘がある。

漬物も持ってるぞ・・・・・・ん、これは何かの役に立つか?

その男性の異様な雰囲気におばさま達と若い女性達がやっと気づきお喋りが止みました。

今にもいんねん付けそうな不穏な空気が充満し傘を握る手に力が入ります。

こんな時は車両を替えればいいようなものですがこの先どうなるかの興味もあるわけで。

まるでドッキリカメラのようなこんな分かりやすい漫画のような出来事もあるんだなぁと緊張の中にも妙な感心をしながらその男性が早く下車してくれるのを祈っておりました。

銀座・・・でも降りない。

もう何度もジェラルミンのケースを足で蹴り凄い音を立ててます。

東銀座駅でやっと降りる気配が・・・。

下車するのに何故か開けきらないドアに勢いよくジェラルミンケースをぶつけ、けたたましい音を残して降りてったのでした。
一体あの人は何だったんだろう?


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